[ニューヨーク 22日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが前日に続きやや上昇した。原油価格が回復し市場が安定化し始めたものの、安全通貨に対する需要は継続している。
終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数=USDは0.19%高の100.39。一時は100.50と、2週間ぶりの水準に上昇した。
石油輸出国機構(OPEC)加盟国による追加減産の可能性に向けた協議のほか、米国の原油在庫が予想ほど大きく増加しなかったことが安心材料となり、北海ブレント先物LCOc1はこの日の取引で上昇。米原油先物も上向いた。
この日は株式相場が安定化したことで、大半の通貨が狭いレンジ内での取引となった。マネーコープ・ノースアメリカのマネジングディレクター、トーマス・アンダーソン氏は「政府の新型コロナウイルス感染拡大への対応と、感染拡大抑制に向けたロックダウン(都市封鎖)解除の2点が市場で大きく注目されている」と述べた。
米議会上院は21日、4840億ドルの新型コロナウイルス追加対策法案を全会一致で可決。下院では23日に採決される見通しなっている。
ドルは対円JPY=でほぼ横ばい。 ユーロEUR=は23日に欧州連合(EU)首脳会議を控えレンジ内での取引となった。終盤の取引で対ドルで0.3%安。対円では約0.4%安となった。 英ポンドには買い戻しが入り、地合いを回復した。
原油価格の回復を受け、コモディティ通貨に対する圧力が軽減。カナダドルCAD=が対ドルで0.15%上昇したほか、豪ドルAUD=D3は小売統計が好調だったことも押し上げ要因となり0.67%上昇した。ただノルウェークローネは軟調が続き、対ドルで約4週間ぶり安値を更新した。
ドル/円
NY終値 107.72/107.77
始値 107.63
高値 107.93
安値 107.61
ユーロ/ドル
NY終値 1.0822/1.0824
始値 1.0869
高値 1.0885
安値 1.0804