- レバレッジ比率の算出方法や貸倒引当金の前倒し計上を調整-関係者
- 欧州委員会が28日に発表へ、新型コロナ対策の資本要件緩和は第4弾
欧州当局は、新型コロナウイルスの流行で打撃を受けた企業に銀行が融資を提供し続けることができるよう、再び資本要件を緩和する見通しだ。
事情に詳しい関係者によると、欧州委員会は28日、レバレッジ比率の算出方法に関する緩和など一連の措置を発表する計画だ。貸倒引当金の前倒し計上を義務付ける会計規則の実施に向けた時間的猶予の拡大も認める可能性があると、関係者の1人は述べた。
欧州委は引き続きさまざまな選択肢を検討しており、詳細は変わる可能性もあると、関係者は語った。欧州委の報道官はコメントを控えた。
欧州の銀行に対しては規制緩和が続いている: |
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3月12日-欧州中央銀行(ECB)は銀行に資本・流動性のバッファーを一時的に活用することを認め、不良債権やその他の欠損の処理でいっそうの時間的な猶予を与えることを検討すると表明 |
3月20日-ECBは政府保証の付いた融資の扱いで銀行にいっそうの柔軟性を認め、貸倒引当金の過剰な前倒し計上で状況を悪化させることがないよう促した |
4月16日-金融市場のボラティリティーが高まったことを受け、ECBが銀行のトレーディング部門の資本要件を一時的に引き下げ |
関係者の1人によると、欧州委は銀行のソフトウエア支出を費用でなく投資として扱うことを認める可能性もある。この変更が決定されれば、IT支出が銀行の資本バッファーに与える影響は低下し得る。
レバレッジ比率は欧州で来年から義務付けられる要件だが、銀行はすでに数値を公表し、重要な指標として投資家に注目されている。
原題:European Banks Set for More Capital Relief to Keep Loans Flowing(抜粋)