【北京時事】中国国営中央テレビによると、同国海南省の文昌発射場で5日、宇宙ステーション建設に使われる大型ロケット「長征5号B」の打ち上げが行われ成功した。ロケットに搭載された無人の宇宙船と貨物船が打ち上げ後約8分で予定された軌道に乗った。同テレビは「わが国の宇宙ステーション建設で重要な基礎を築いた」と伝えた。
中国は2022年ごろの宇宙ステーション運用を目指している。新型コロナウイルスの感染拡大で中国経済が大きな打撃を受ける中、中国は今年3月と4月、ロケットの打ち上げに続けて失敗していた。「宇宙強国」を目指す習近平指導部は5月22日開幕の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)を控え面目を施した形だ。
長征5号Bは、16年11月に最初の打ち上げに成功した中国最大の運搬能力を持つ長征5号の改良型。全長53.7メートル、直径5メートルで22トンの運搬能力がある。長征5号の打ち上げは17年7月の失敗の後、19年12月に再び成功した。