【ワシントン時事】米財務省は4日、2020年4~6月期の国債発行による借入予定額が2兆9990億ドル(約320兆円)と、四半期ベースで過去最大になると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた総額3兆ドルに迫る大型経済対策の財政を賄うため、前例のない規模に膨らむ。

 財務省によると、これまでの最大借入額は、08年7~9月期の5270億ドル。景気対策費、個人や企業の納税申告延長による税収減を考慮し、3カ月間に必要な額は「通常の年間借入額を(大きく)上回る」(高官)見通しだ。

 7~9月期の借入額は6770億ドルと予想。このため20会計年度(19年10月~20年9月)は4兆4830億ドルと、前年度から3.5倍に急増するとみている。