- 平和な時代にこれほどの経済危機、過去に例ない-ラガルド氏
- ドイツ憲法裁のQE違憲性判断も、ECBの使命に「揺るぎはない」
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、新型コロナウイルスの感染拡大がもたらす危機と闘うには従来型の政策措置を超える以外に選択肢はないと言明した。
国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事とともにブルームバーグ主催のオンラインパネルディスカッションに参加したラガルド氏は、現在の状況を「例外的」だと述べた。
ラガルド氏は「可能な全ての手段や政策を駆使してこのショックを乗り越えなくてはならない」と主張、「平和な時代にこれほどの経済危機は過去に例がない」と指摘した。
ゲオルギエワ氏は、リセッション(景気後退)において政策当局者はできる限りを尽くすべきだとの考えを支持し、「このような状況で私たちにできる最善策は共に学び、可能な限り協力し合い、比較的強い者が多くを行って弱い者が恩恵を受けられるようにすることだ」と述べた。
ドイツ連邦憲法裁判所がECBの資産購入策は違憲の疑いがあるとの判断を示したことについて、ラガルド氏は具体的な見解を述べることを避けたが、ユーロ圏のインフレ率およびその延長線上にある経済を責務の範囲内で回復させるという使命について、ECBに「揺るぎはない」と語った。
原題:ECB Insists It Must Go Beyond Normal Tools, IMF Says Buckle Up(抜粋)