- 英国がロックダウン一部緩和へ、米財務長官ら一段の雇用悪化警戒
- 「雇用の最悪期これから」、人民銀がより強力な措置表明、テスラ
製造業や建設業など、自宅勤務が不可能な職種の人は職場に行くべきだ-。ジョンソン首相が英国の経済活動再開に向けた方針を発表しました。感染の第2波を警戒しながらも、経済のこれ以上の落ち込みを防ぐための動きが各地で広がりつつあります。ただ英国は一部でルール強化も掲げており、手探りでの第一歩といったところです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
最初の慎重な措置
ジョンソン首相は英国のロックダウン(都市封鎖)を解除し、経済活動を再開させるための「最初の慎重な措置」を発表した。国民向け演説で、ロックダウンを早急に終わらせることはないと強調した上で、13日から移動制限を緩和することを明らかにした。一方で、主要地域では社会的距離確保のルールに違反した場合の罰則を強化するとも発表した。
実際は25%近いか
トランプ米政権の経済顧問は雇用情勢の一段の悪化に警戒感を示した。ムニューシン財務長官は実際の失業率はすでに25%に近い可能性があるとし、雇用関連の統計は「改善する前に恐らく一段と悪化する」と予想。クドロー国家経済会議(NEC)委員長も、5月は「非常に厳しい数字」になるだろうと認めた。4月の失業率は14.7%と、1930年代の大恐慌以来の高水準に上昇した。
「最悪期はこれから」
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁も、米国の雇用情勢は一段と厳しくなるとし、議会は支援拡充を検討すべきだと述べた。ABCの番組で「残念ながら雇用面の最悪期はこれからだ」と発言。「現在、職に就いていない人の割合は実際には23ー24%前後だ。私が考えているように回復が緩やかなものになるなら、こうした人々に一層の支援が必要となるだろう」と述べた。
過剰流動性回避の文言を削除
中国人民銀行(中央銀行)は、新型コロナのパンデミックにより中国経済がかつてない衝撃に見舞われているとの認識を示し、経済成長への打撃に対処するため「より強力な」政策を講じると表明した。1-3月(第1四半期)の金融政策執行報告で経済成長と雇用を特に重視する姿勢を示した。前回の報告に盛り込まれていた「中国経済を過剰な流動性であふれさせることは避ける」との文言は削除された。
テスラが提訴
電気自動車メーカーの米テスラは、新型コロナ対策で操業を停止しているカリフォルニア州フリーモント工場の再開を地元のアラメダ郡が認めなかったことを巡り、同郡の衛生上の命令が適正手続きに反しているとしてサンフランシスコ連邦地裁に訴訟を提起した。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は命令の解除に慎重な同郡を批判。直ちにカリフォルニア州から業務を移し、フリーモント工場での生産もやめる可能性があると指摘した。
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