[ニューヨーク 15日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、主要6通貨に対するドル指数が小幅上昇。新型コロナウイルス感染の第2波を巡る警戒感が漂う中、朝方発表された低調な米指標を背景に安全資産としてのドルに逃避買いが入った。 

ドル指数=USDは0.13%上昇し、100.4。週足では0.66%上昇した。 ドル/円JPY=は横ばい。 

新型コロナ感染拡大防止に向けた外出制限が響き、4月の米小売売上高は前月比16.4%減と、統計を開始した1992年以来の大幅なマイナスを2カ月連続で更新した。先週発表された4月の米雇用統計も非農業部門就業者数が前月比2050万人減と、減少幅が過去最大になっており、一段の景気低迷が示唆された。 

また、ロックダウン(都市封鎖)措置の緩和に伴い、ドイツでは新型コロナ感染症による死者と感染者が増加。感染の第2波を巡る懸念につながり、景気の早期回復期待への冷水となった。 

TDセキュリティーズの為替戦略グローバル主任のマーク・マコーミック氏は「市場ではようやくV字回復はないという見方が世界的に浸透しつつあるようだ」と指摘。「われわれが追跡する国全てが今後数年の国内総生産(GDP)見通し下方修正を想定している」と述べた。 

ユーロ/ドルEUR=は0.08%高の1.081ドル。ポンド/ドルGBP=D3は0.91%安の1.211ドルと、3月26日以来の安値を更新。英国と欧州連合(EU)による新たな通商関係を巡る3回目の交渉が物別れに終わったことが嫌気された。 

ドル/円 
 NY終値 107.02/107.0 
   始値 106.99 
   高値 107.37 
   安値 106.86 

ユーロ/ドル 
 NY終値 1.0815/1.081 
   始値 1.0809 
   高値 1.0849 
   安値 1.0790