アメリカ大統領選挙で野党・民主党の候補者指名を確実にしているバイデン前副大統領は、ラジオ番組で「私とトランプのどちらを支持するか迷うようでは黒人ではない」と発言し、トランプ陣営や支持者を中心に人種差別的な発言だと批判の声が上がっています。
バイデン前副大統領は22日、黒人の若者たちを中心に人気があるラジオ番組に出演し、その様子を映したインタビューの動画がインターネットにも公開されました。
インタビューの終盤、黒人のパーソナリティーが聞きたいことが多くあるので、改めて出演をお願いしたいと述べたのに対し、バイデン氏は「まだ質問があるようだが、私とトランプのどちらを支持するか迷うようでは黒人ではない」と述べました。
パーソナリティーが「これはトランプ大統領とは関係ない」などと反論したところ、バイデン氏は自分はこれまで黒人のために尽くしてきたと、まくしたてました。
その間、ときおり笑みを浮かべながら話していたことから、バイデン氏としては、冗談交じりに黒人層からの支持が厚いことを強調したかったものと見られますが、トランプ大統領の陣営や支持者を中心に「人種差別的な発言だ」と批判の声が上がっています。
バイデン氏はその後、不適切な発言だったことを認め、陳謝しましたが、トランプ陣営に格好の攻撃材料をみずから提供した形で、これまでも、たびたび物議を醸してきたバイデン氏の失言や、軽口が選挙戦に影響する可能性もありそうです。