• ネットワーク上で決済処理する能力を無効にすることを検討
  • ワイヤーカードは25日に破産手続きを申請-会計疑惑で債務超過

世界の2大決済ネットワークであるビザとマスターカードは、ドイツのフィンテック会社ワイヤーカードが両社のネットワーク上で決済処理する能力を無効にすることを検討している。会計不祥事で破綻したワイヤーカードにとってさらなる痛手となる。

  事情に詳しい複数の関係者によると、ビザとマスターカードはそうした可能性に備えさせるため一部のワイヤーカード顧客との接触を開始した。情報が公になっていないことを理由に匿名で語った。

  ビザは「状況を引き続き注意深く見守っており、新たな情報を入手した時点でそれを検討する。われわれの優先事項は、ビザの決済システムの完全性を維持し消費者と業者、われわれの顧客の利益を守ることであり、常にそうあり続ける」とコメントした。

  マスターカードは「ワイヤーカードに関するニュースを認識しており、状況を注意深く見守っている。われわれの優先事項は、人々がカードを引き続き確実に使用できるようにすることだ。全ての当事者と協力し続け、必要な行動を取る準備がある」とした。

  ワイヤーカードの担当者は現時点で追加のコメントはしないとした。

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原題:Visa, Mastercard Weigh Cutting Ties With Wirecard After Scandal(抜粋)