香港国家安全維持法に基づく中国の香港に対する締め付けが昨日から始まった。7月1日は香港が英国から返還された記念日。中国はこの時「50年は一国二制度」を守ると約束したが、23年目にしてその約束はいとも簡単に破棄された。この日、香港の民主派7人が安全維持法に基づいて逮捕された。ほかに200人近い市民も逮捕されている。自由都市・香港の終わりの始まりだ。同時にこの日は未来の歴史家によって独裁国家・中国の衰退が始まった日として記録されるだろ。異常な習近平主席の強権政治はこれを機に加速するだろう。尖閣諸島、南沙諸島に西沙諸島、台湾だって例外ではない。近い将来中国によるそれぞれの地域を対象に安全維持法が制定されるかもしれない。恐ろしい未来が始まりそうな予感がする。

妄想による偏見をあえて記せば、習近平という政治家は気が小さく、小心翼々として常に周囲を気にしている臆病者ではないかと思う。14億人を抱える中国で、熾烈な権力闘争を戦い抜いた政治家であり、頂点を極めた人にしては顔つきが良くない。ふてぶてしくみえるのはそんな臆病な内面を取り繕うための“偽装工作”だろう。この手のタイプは絶えず自分を大きく、強く見せようとする。壮絶なる権力闘争を戦い抜いて頂点に立った人にしては、やることなすこと深みがない。あるのは権力的抑圧と批判派を排除する時のしつこさ、執念深さだけである。器の小ささを覆い隠そうとする政治家によくあるタイプだ。強権的で暴力的。こんな総書記に支配された中国人や香港人に限りない同情を禁じ得ない。

ならば、香港の民主派をどうやって支援すべきか。市井の一生活者としてはカネもなければ力も権力もない。あるのは心の奥に広がる強烈なシンパシーだけである。せめて買い物に行った時にはメイド・イン・チャイナは買わないようにする。この時代すべての中国製を拒否することはできないだろう。だからそれを見た時には「臆病者の習近平」と呟く。臆病者にかしずく追従者に伝わることを期待しながら、14億人のトップに君臨する習近平を小馬鹿にする。本人に負けないように執念深く、執拗に、持続的に繰り返す。強大な権力に立ち向かうには、小さいことを粘り強く継続するしか手はない。みえないところで歴史を変えるために、自由を愛する世界中の人々が心を一つにして習近平を小馬鹿にする。たとえ後世史家に評価されなくても、これなら中国人にもできるだろう。悪いのは中国の人々ではない。習近平とその追従者たちだ。