• トランプ氏は別の対中制裁も、ゴールドマンが米成長予想を下方修正
  • 2年は下押し圧力とECB総裁、ラッキン会長解任か、ドミニオン

4日の米独立記念日に演説したトランプ大統領。新型コロナウイルス感染拡大を巡り中国を再び非難しつつ、政権の対応については「大きく前進」と自賛しました。そうした中、8月下旬に予定されるフロリダ州での共和党全国大会について米食品医薬品局(FDA)のハーン長官は、開催が安全かどうかを判断するには時期尚早だと指摘。同州では5日も1万人余りの感染者が報告されました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

別の制裁

トランプ米大統領は、香港の自治侵害に関与した中国当局者と取引を行う金融機関に制裁を科す「香港自治法案」にまだ署名していないが、これとは別の対中制裁措置が近い将来発動される可能性がある。トランプ政権の当局者1人は4日に記者団に対し、トランプ氏が中国に対する2つないし3つの制裁措置を検討していることを明らかにした。数週間ではなく数日以内に公表される可能性が高いという。

下方修正

米ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストらは、7-9月(第3四半期)の米成長率予想を引き下げた。新型コロナ感染拡大への対応で、一部の州が再び活動制限措置に動いたことが理由。ヤン・ハッチウス氏をはじめとするゴールドマンのエコノミストらは4日発表のリポートで、「州による活動制限強化と自主的なソーシャルディスタンス(社会的距離の確保)が相まって、既に経済活動に顕著な影響をもたらしつつある」と記した。

2年間は厳しい

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、ユーロ圏の物価は約2年にわたって下押し圧力が続くものの、その後に上向く可能性があるとの見通しを示した。総裁は4日のウェビナーで、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)でデジタル化・自動化へのシフトやサプライチェーンの短縮化などの動きが加速すると指摘。最初の2年間は混乱が多くなるとしつつ、その後は生産性の改善が期待できると述べた。

解任か

会計不祥事に揺れる中国のコーヒーチェーン、瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)の陸正耀会長の解任が臨時の株主総会で決定したと、中国のインターネットポータル、163ドットコムが複数の情報源を基に報じた。情報源の名前は明らかにしていない。ラッキンは2日開いた取締役会の臨時会合で、陸氏の会長留任を決定していた。

資産売却

米公益大手ドミニオン・エナジーは、天然ガス輸送・貯蔵事業を投資・保険会社バークシャー・ハサウェイに売却する。ドミニオンの5日発表によれば、同社は天然ガスパイプライン・貯蔵資産の事実上全てをバークシャーに40億ドル(約4300億円)で売却するとともに、バークシャーはドミニオンの債務57億ドルを引き受ける。

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