• トランプ氏の財務記録開示を命令、中国共産党幹部に米制裁
  • ウェルズ大量削減へ、ファーウェイ締め付け強化、米回復は遠い

「歴代大統領とその公式記録が司法プロセスの対象であることは、200年前からの前例の積み重ねによって確立されている」ー。米連邦最高裁判所のロバーツ長官が記した意見書です。長官が言及しているのは、アレクサンダー・ハミルトンやトーマス・ジェファーソンら建国の父たちが活躍した時代で、ブロードウェイ・ミュージカル「ハミルトン」の大成功で、近年あらためて関心を集めています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

問題は開示の時期

米連邦最高裁判所はトランプ大統領の納税その他財務記録をニューヨーク大陪審に開示することを認める一方で、同記録に対する下院の開示請求は現時点では認めないと判断、下級裁に差し戻した。トランプ氏は最高裁の決定は「政治的な糾弾」だとツイッターで非難。現職の大統領には完全な刑事免責が与えられるとのトランプ氏の主張は、退けられた。

揺さぶりは続く

米国は中国の共産党幹部ら4人に対し、新疆ウイグル自治区の人権侵害に関与したとして制裁を科した。米財務省によると制裁対象となるのは、共産党中央政治局の委員で新疆ウイグル自治区委員会書記の陳全国氏ほか、同自治区警察幹部ら3人。同自治区の警察組織自体も制裁対象に指定された。

他行も続くか

米銀ウェルズ・ファーゴは数千人規模の人員削減を準備しており、年内に開始する方向だ。関係者によると、最終的には数万人が削減される可能性もあるという。同行は米銀で最も多い約26万3000人の従業員を抱えている上に、置かれた状況も競合行に比べて厳しい。ウェルズ・ファーゴは来週、4-6月(第2四半期)決算を発表する。

間接制裁

トランプ米政権は今週、華為技術(ファーウェイ)など一部の中国企業の製品を使用している企業と政府が契約を結ぶことを禁止する規制をまとめる計画だ。ロイター通信が報じた。対象となっているのはファーウェイのほか、杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)、浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)、海能達通信(ハイテラ)、中興通訊(ZTE)。

長い道のり

アトランタ連銀のボスティック総裁は、新型コロナ流行による経済的打撃に対処する上で、「われわれが持つ金融政策や手段では限界がある」と述べた。財政面での対応が「重要になる」が、現行の救済措置が終了した時にどうなるのかを「非常に懸念している」という。米国経済が新型コロナ危機前の水準に戻るのは「2021年半ば、もしくは22年までかかるだろう」と予想した。

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