【ワシントン時事】トランプ米大統領は10日、2016年大統領選のロシア疑惑に関して禁錮3年4月の実刑が確定した長年の盟友ロジャー・ストーン被告(67)について、刑を免除すると明らかにした。ストーン被告は14日から収監される直前だった。トランプ政権は大統領補佐官を務めたフリン元被告の起訴を5月に取り下げたばかりで、身内をかばう異例の介入に強い批判が出ている。
ストーン被告は、大統領選の対立候補クリントン元国務長官のメールを大量に暴露した内部告発サイト「ウィキリークス」との接触に関し、議会にうその証言をしたなどとして2月に有罪判決を受けた。ホワイトハウスは声明で、ストーン被告が既に大きな被害を受けてきたと主張し「彼は今や自由の身だ」と強調した。
トランプ氏は2月、連邦検事の求刑を「重過ぎる」と述べてやり直させ、検事が抗議のため辞任する事態に発展していた。判決後も「腐敗した魔女狩りの犠牲者」だとして救済を示唆してきた。ストーン被告は10日、代理人を通じ「信じられないほど光栄だ」と語った。