【ニューヨーク時事】米バイオ医薬品企業ギリアド・サイエンシズは10日、新型コロナウイルスの治療薬として利用されている抗ウイルス薬「レムデシビル」について、同薬を使用しない標準的な治療に比べ感染者の回復を促し、死亡リスクを減らすことができるとの分析結果を公表した。
同社はレムデシビルの臨床試験(治験)の被験者312人と、標準治療を受けた感染者818人を比較。投与された被験者は14日目までに74.4%が回復した一方、標準治療の場合は59%の回復にとどまった。また、14日目時点の死亡率は、被験者が7.6%だったのに対し、標準治療では12.5%と上回った。いずれも症状は重症だった。
ギリアドは「重要な結果であり、今後の治験で証明する必要がある」と説明した。