【香港時事】香港で9月に行われる立法会(議会)選挙をめぐり、選挙管理当局は27日までに、立候補を届け出た複数の民主派に対し、中国が制定した「香港国家安全維持法」(国安法)への賛否など、政治姿勢を問う質問状を送った。民主派側は、当局が出馬を禁じる口実にするのではないかと警戒を強めている。
じわじわ締め付けられるメディア、自己検閲の恐れも 香港国安法
香港メディアによると、著名民主活動家の黄之鋒氏ら10人以上が質問状を受け取った。中国への対決姿勢を前面に出す「抗争派」と呼ばれる若手のほか、比較的穏健な民主派も含まれる。
質問内容は候補者によって異なり、国安法に関するもののほか、「香港独立」主張の有無や「香港に制裁を加えるよう外国に働き掛けるか」といったことも聞かれた。黄氏は国安法には反対したが、「外国の力を借りて中国や香港に圧力を加える意図はない」などと回答した。