- 米GDP急減、トランプ氏が大統領選の延期提案、中国主席
- 米金融当局は投資家を子供扱い、欧州銀行のオフィス復帰進まず
トランプ米大統領が突然、ツイートで大統領選の延期を提案しました。郵便投票では不正が起きやすくなるとの主張を繰り返しましたが、ツイートのタイミングが記録的急減となった国内総生産(GDP)の発表直後だったこともあり、統計から注意をそらす狙いがあったとの見方も一部であるようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
32.9%減
4-6月(第2四半期)の米実質GDP速報値は、前期比年率換算で32.9%減と、1947年以降で最も急激な落ち込みを示した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が全米の事業活動に大きな打撃を与え、大量の失業者を生んだ状況が浮き彫りになった。個人消費は前期比年率34.6%減少と、同じく過去最大の減少率となった。
延期はどうか
トランプ大統領は、11月3日に予定されている大統領選を、新型コロナのパンデミックが落ち着くまで延期を望む考えをにじませた。ツイートでトランプ氏は、「人々が適切かつ確実、そして安全に投票できるようになるまで」、大統領選を延期すべきではないだろうかと問いかけた。郵便投票では不正が起きるとあらためて主張したが、証拠は示さなかった。トランプ氏の選挙延期の考えに議員からは反対の声が相次ぎ、マコネル共和党上院院内総務も、選挙日は確定しており、変更はあり得ないと言明した。
改革推進を
中国の習近平国家主席は、経済情勢が依然として「複雑かつ重大」だとして、高まるリスクと深まる難局を乗り切るために、内需と経済を刺激する改革の推進へさらに力を入れるよう呼び掛けた。経済政策を議論する共産党中央政治局の会合で、習主席は内需を主な原動力としつつ外国投資を呼び込み貿易を安定させる「双循環」の成長モデルを加速させるべきだと主張した。
子供扱い
米金融当局は投資家を子供扱いし、経済指標によって正当化されない異様な市場環境の創出を助けていると、ヘッジファンド運営会社バウポスト・グループのセス・クラーマン最高経営責任者(CEO)が主張した。投資家向け書簡で同氏は、「企業活動のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)は目を覆いたくなるほどひどいことが多いが、投資家心理は驚くほど浮かれている」と指摘した。
復帰進まず
欧州の大手銀行のトップは今回の決算シーズンで、注目されるある指標を公表している。それは在宅勤務の従業員の割合だ。英ロイズ・バンキング・グループは、「英国全土で6万5000人の従業員のうち5万人前後が台所や勉強部屋、居間で仕事している」と説明。クレディ・スイス・グループは、世界の従業員の約80%がオフィス以外の場所で働いているとした。
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