[3日 ロイター] – 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は3日、新型コロナウイルス感染者が急増している州はロックダウン(都市封鎖)措置の再導入を検討すべきとし、秋のインフルエンザシーズン前に感染を抑制することが必要と強調した。
医学雑誌ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)のインタビューで、新型コロナ感染者数が中程度の一部の州では、「テネシー州やケンタッキー州、オハイオ州、ミネソタ州などと同じく陽性率のひそかな増加」が見られると指摘。このような州では、必ずしも完全なロックダウンに戻す必要はないが、経済再開に向けた取り組みを一時的に停止するか、後退させることを検討すべきと述べた。
また、新型コロナ感染者とともにインフルエンザの感染者急増が見込まれ、屋内で活動する人が増えて感染リスクが高まる可能性がある秋までに新型コロナを封じ込めることが重要と言及。幼児は新型コロナ感染で重症化しにくいとのデータはあるが、幼児から感染が拡大しかねないと警告した。
新型コロナワクチンに関しては、年末までに利用可能になることを慎重ながらも楽観視しているが、ワクチンが安全かつ効果的であるかどうかを判断するデータが十分出そろうまでは、企業は現在実施している臨床試験に関する発表を控えるべきとした。