• 米中15日に貿易合意検証、米景気対策交渉で政府側が新提案へ
  • グーグルをEU調査へ、フォード新CEO、アルゼンチン債務合意

「大きすぎて破綻させられない」のが今の米株式市場だと、コーナーストーン・マクロのカントロウィッツ氏は指摘。アップルやアマゾンなどの超大型株のけん引でさらに巨大になった米株式市場は、経済や消費者のマインドとこれまでになく緊密に連動し、株価下落はかつてない大きなリスクをもたらすと同氏は警告しています。この日の米株式市場は景気対策交渉への期待と不安で、神経質な展開となりました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

8月15日

米中は今年署名した第1段階の貿易合意について、今月15日の閣僚級協議で順守を検証することで合意した。ダウ・ジョーンズ通信が関係者情報として報じた。ライトハイザー米通商部(USTR)代表と中国の劉鶴副首相がビデオ会議の形式で出席する可能性が高いという。

突破口なるか

次の景気対策をめぐる民主党トップとの交渉で、ホワイトハウス側は新しい案を提示すると、メドウズ大統領首席補佐官とムニューシン米財務長官が述べた。政府・共和党と民主党の隔たりは依然大きいという。両氏とも、新しい案の具体的な内容には言及しなかった。民主党が譲歩しないのであれば、トランプ氏が大統領権限を行使する可能性を検討するだろうとも述べた。

データは金なり

グーグルはスマートウオッチ製造フィットビットを21億ドル(約2230億円)で買収する計画に関して、欧州連合(EU)による本格的な調査を受けることになった。欧州委員会はフィットビットの端末が記録する健康状態などの情報が、オンライン広告におけるグーグルの「データ上の優位性」を高め、競合他社を不利にする可能性について調査すると発表。12月9日を当面の期限として買収承認の是非を決定する。

事業好転ならず

米自動車メーカーのフォード・モーターは、ジム・ファーリー最高執行責任者(COO)を10月1日付で最高経営責任者(CEO)に昇格させる。ジム・ハケット現CEOは3年に及ぶ再建策が実を結ばず、退任を決めた。フォードの株価はハケット氏の指揮下で、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前から低迷。年初来では28%安となっている。

今世紀3回目

アルゼンチン政府は主要債権者と650億ドル(約6兆8900億円)規模の債務再編で合意。デフォルト(債務不履行)から立ち直るための道筋が付けられた。大規模な債務減免につながる合意の条件は明らかにされていないが、事情を直接知る関係者によると、債券保有者が額面1ドル当たり約54.8セント相当を受け取ることで決着した。

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