新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ことし6月以降、東京23区で感染者が出て臨時休校になった公立の小中学校は、33校に上ることがわかりました。中には休校期間が2週間になった学校もあり、学習の遅れを懸念する声が出ています。

NHKが東京23区の教育委員会に取材したところ、ことし6月から5日までに、児童生徒や教職員が新型コロナウイルスに感染し臨時休校になった区立の学校は、小学校で18校、中学校で15校の合わせて33校でした。

地域別では▽足立区で10校、▽台東区で5校、▽江戸川区で4校、▽大田区で3校、▽江東区、世田谷区、北区、板橋区でそれぞれ2校、▽新宿区、杉並区、練馬区でそれぞれ1校となっています。また、荒川区と葛飾区で学級閉鎖をした小学校がそれぞれ1校ありました。

一方、感染者が出ても、濃厚接触者がいないことが確認されたとか、症状が出る2日前から学校を休んでいたなどの理由で休校などの措置をとらなかった学校が7校ありました。

休校期間は最短で1日から土日を含めて2週間までばらつきがあり、最も長かったのは4人の教員が感染した江東区の小学校でした。あとになって無症状だった2人の感染が判明したため、期間を延長したということです。

23区の教育委員会のうち足立区の担当者は「すでに2か月間休校しているので、数日でも休校になるだけで学校は授業計画の練り直しを迫られる。今後、感染者がさらに増えて臨時休校が相次ぐと、授業時間の確保が難しくなるおそれがある」と話していました。