- IPOに先立ち、企業評価を85億ドルとした資金調達も実施へ
- センスタイムは評価額で世界最高のAI新興企業、米国の制裁対象
ソフトバンクグループが出資する中国の人工知能(AI)大手、商湯科技(センスタイム・グループ)は香港と中国本土で同時に新規株式公開(IPO)することを検討していると、事情に詳しい関係者が明らかにした。同社はこれに先立ち、15億ドル(約1600億円)を近く調達する。
非公開の情報だとして匿名で語った関係者によると、同社はIPOの前に企業評価額を約85億ドルとした資金調達を行いたい考え。IPOは香港と中国本土での重複上場に傾いているが、時間的なスケジュールは最終決定していないという。計画はまだ暫定で、今後変更される可能性もあると、関係者はくぎを刺した。
センスタイムの担当者はコメントを控えた。
センスタイムは2018年に25億ドル近くを調達し、世界で最も企業評価額の高いAIスタートアップとなった。当時の評価額は75億ドル余りで、ソフトバンクGやシンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスなどが出資に応じたと、関係者が述べていた。
トランプ米政権は昨年、センスタイムを米国の重要なテクノロジーへのアクセスを制限するブラックリストの対象とした。
原題:SoftBank-Backed AI Startup Is Said to Eye Hong Kong, China IPO(抜粋)