- ティックトック、利用者データの国外移管を禁じられる可能性
- グローバル本社をロンドンに決定したのは商業的な決断-首相府
リスター英首相首席補佐官らジョンソン首相の側近は、中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の英国内での活動に制限を設ける可能性がある。ただしティックトックがロンドンに国際本社を設立する計画は阻止しない公算が大きい。
リスター補佐官が主導した調査では、ティックトックは華為技術(ファーウェイ)のような大規模な安全保障面での懸念はもたらさないとみなす可能性が高いが、ティックトックに利用者データの国外移管を禁じるのが望ましいと政府に勧告する可能性がある。話し合いが非公開だとして匿名を条件に関係者が述べた。
北京字節跳動科技(バイトダンス)が手掛けるティックトックは、中国政府からスパイ活動のために利用されている恐れがあるとの懸念が持たれているが、同社は中国政府からの統制や利用者データが危険にさらされているとの見方を否定している。
ティックトックの広報担当者と英国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)の報道官はいずれもコメントを避けた。ジョンソン首相府の報道官は「バイトダンスがグローバル本社の場所を決定したのは、同社の商業的な決断だ」と述べた。文化・メディア・スポーツ省にコメントを求めたが返答は得られていない。
原題:TikTok Faces Government Restrictions on U.K. Expansion Drive