- FRB議長講演、TikTok売却巡る動き、中国が米軍に警告
- 米労働市場に先行き不安も、EUがグリーンボンド発行へ
ペンス米副大統領が党の副大統領候補指名の受諾演説を行った26日の共和党全国党大会。同氏は自身とトランプ大統領の再選を訴えましたが、テレビの視聴者数は伸びませんでした。調査会社ニールセンによれば、視聴者数は大会が始まった24日以降で最低。米プロバスケットボール(NBA)での試合ボイコットやハリケーン「ローラ」の接近が影響した可能性もあるようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
オーバーシュート容認
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、金融政策の設定における新たなアプローチを発表。従来容認していたよりも速いペースの物価上昇を許容することもあるとの方針で、今後も長年にわたり低金利を維持する公算が大きいことを示唆した。議長は期間平均で2%のインフレ率を目指すと表明。インフレがオーバーシュートする期間を容認する可能性を示唆した。
近く合意か
動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」は、米国とカナダ、オーストラリア、ニュージーランドの事業売却で近く合意がまとまる見通しだと、米CNBCは複数の関係者の話として報じた。売却規模は200億-300億ドル(約2兆1300億-3兆1900億円)となる公算が大きいという。また米小売り大手ウォルマートは、ソフトウエア大手の米マイクロソフトと手を組み、ティックトックの共同買収を目指す計画を表明した。一方、デジタルニュースメディアのザ・ラップは関係者の話として、オラクルがティックトックに買収案を提示したと伝えた。
近づくな
中国が南シナ海に発射したミサイルは、米軍の空母と基地への攻撃能力を示す米国への警告だ。香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は中国人民解放軍に近い関係者を引用し、「東風21D」と「東風26B」が26日に発射されたと報じた。いずれのミサイルも、域内の米軍事資産を破壊できると威嚇することで中国の東側海域での軍事行動を抑止する戦略の中核となる兵器。
先行きに不安も
先週の米新規失業保険申請件数は、通常の州プログラム下で前週から減少。また失業保険継続受給者数も減少した。ただ継続受給者数の減少は、州プログラム下での給付期間が終了し、連邦政府の延長プログラムに移行した失業者がいることを意味する可能性もある。ドイツ銀行のシニア米国エコノミスト、ブレット・ライアン氏は「州の失業保険給付が終了し、連邦政府のプログラムに移行している兆候が見られる」とし、「これは労働市場の見通しが厳しいことを示している」と語った。
グリーンボンド
欧州連合(EU)は、新型コロナウイルス危機からの景気回復を後押しする7500億ユーロ(約95兆円)の復興基金の一部を、グリーンボンドとソーシャルボンドの発行で賄う。事情に詳しい関係者が明らかにした。当局がグリーンボンドの条件を設定する作業を進めているという。ただ、年末までに法案が準備できる可能性は低いもよう。S&Pグローバル・レーティングは、EU全体でグリーンボンド発行額が2250億ユーロに達すると見積もる。この額は昨年の世界全体の発行額にほぼ相当し、その場合EUは世界最大のグリーンボンド発行体になる。
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