- インド、韓国、イタリア、フランス、ギリシャなどで新規感染増加
- 欧州主要国は厳格なロックダウン排除も、ドイツ政府内では議論紛糾
欧州やアジアで新型コロナウイルス感染が拡大する中、世界の感染者数は2400万人を突破した。ジョンズ・ホプキンス大学とブルームバーグ・ニュースの集計データで明らかになった。新規感染者数がインドで過去最多となったほか、韓国、イタリア、フランスではそれぞれ数カ月ぶりの多さを記録した。
韓国では27日、24時間の新規感染症例が441件と、3月前半以来最多。イタリアでは26日、新規感染者が1367人と過去3カ月半で最多となった。フランスの新規感染は5429人と4カ月で最多だった。ギリシャの過去24時間の新規感染は293人と、過去最多を更新した。
欧州の感染再拡大は旅行者の帰国やパーティー参加者の間での流行が背景にあるが、ドイツ、フランス、スペインに続きイタリアも厳しい移動制限を課す可能性を排除した。ドイツの政権内部では感染再拡大への対処を巡り議論が紛糾している。
米バイオテクノロジー会社のモデルナは26日、新型コロナワクチンの第1相臨床試験に基づく新たな安全性データを公表し、中高年層の免疫システムに効果を発揮することが初めて証明されたと明らかにした。
米アボット・ラボラトリーズの新型コロナ検査キット「BinaxNOW」が米国で緊急使用許可(EUA)を取得した。15分で結果が判明し、わずか5ドル(約530円)で受けられるこの検査は、米国の検査能力の足かせとなっていた状況を緩和する可能性がある。
世界経済フォーラム(WEF)は新型コロナの感染拡大を踏まえ、2021年の年次総会(ダボス会議)を初夏に延期すると発表した。例年は1月に開催される。
欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のホーガン委員(通商担当)が26日、辞任した。同委員は先週、出身国アイルランドで開かれたゴルフイベントの夕食会に出席した際などに新型コロナに関する規制措置に違反したとして批判を浴びていた。
ホーガン欧州委員が辞任、通商担当-出身国で新型コロナ規制に違反
米疾病対策センター(CDC)が今週、新型コロナ検査の指針を変更し、濃厚接触など感染の恐れがあっても無症状の人の検査は必要ない可能性があるとしたことをニューヨーク州のクオモ知事は批判。新たな指針を「政治的プロパガンダ」と評し、同州は新たな指針に従わないと述べた。カリフォルニア州のニューソム知事も同指針を採用しない意向を表明した。同知事はまた、新型コロナ検査施設を新設し、検査能力を2倍以上に引き上げる計画を明らかにした。
一方、トランプ政権で新型コロナ検査を統括するブレット・ジロワー厚生次官補は、検査指針の変更は政権に影響されたものではないとし、その目的は検査数の減少ではなく、スクリーニングの限界を国民に明確に示すことだと説明した。
米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長はCNNとのインタビューで、CDCの新たな新型コロナ検査指針について、「無症状感染の拡大はそれほど心配する必要はない」との誤った認識を広める可能性があると自分は懸念していると語った。
ジョンズ・ホプキンス大学とブルームバーグ・ニュースの集計データによれば、全米の新型コロナ感染件数は26日午後時点で前日比0.8%増え、580万件となった。増加率は過去1週間の平均と一致した。
原題:Record Spike in India; Europe Rules Out Lockdowns: Virus Update、Europe Rejects Hardline Lockdowns to Contain Resurgent Virus (1)(抜粋)
Global Cases Top 24 Million; S. Korea Sees Spike: Virus Update(抜粋)
Trump Virus-Test Chief Defends New CDC Guidelines After Blowback(抜粋)