• 米雇用は微増の10年に、米景気対策で財務長官動き出すか
  • 中国核戦力を米警告、テスラ株式売り出し、トランプ氏健康不安否定

シカゴ郊外に、「スマホのなる木」があります。スマホをアマゾン配送ステーション近くの木にぶら下げれば、配送依頼の通知を早く受信できるとして、秒単位で受注を競う契約ドライバーたちが知恵を絞った結果です。新型コロナウイルスの影響で宅配サービスに大きく依存する現在、感染リスクを冒しながら1ルート当たり15ドル(約1600円)で商品を届けるギグワーカーがいるからこそ、ホワイトカラーの労働者は安全な在宅勤務が可能になっています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

雇用微増の10年に

米国では2019から29年にかけて、雇用の増加ペースが年間0.4%にとどまると、労働統計局(BLS)は予測。このペースは、金融危機に続いたグレートリセッション後の1.3%を大きく下回る。BLSはこの雇用予測について、経済の循環的変動ではなく、構造的変化をつかむことを意図した長期予想だと説明。新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的大流行)による影響は考慮していないという。

今度こそ

ムニューシン米財務長官は米下院委員会で新型コロナに関連した景気対策について証言し、経済を完全に復活させるには追加の財政投入による景気対策をまとめることが急務だと発言。公聴会後にペロシ下院議長に電話すると約束した。メドウズ大統領首席補佐官はこれより先、上院共和党は約5000億ドル(約53兆円)規模の法案を来週提示する可能性があると、米経済専門局CNBCに語った。

核の3強入りへ

米国防総省は年次報告書で、中国が核兵器を搭載できるよう戦略爆撃機の改良を進めており、大陸間弾道ミサイル(ICBM)と潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、巡航ミサイル搭載戦略爆撃機の3本を柱とする核戦力「トライアド」の確立が目前に迫っていると指摘。急速な軍事力増強で、陸海空で核兵器を展開する能力において米国やロシアと肩を並べつつあると警告した。

株高の順風

米電気自動車(EV)メーカーのテスラは、最大50億ドル(約5290億円)相当の株式を売り出す計画だ。同社株式は最近の分割で、個人投資家に手の届きやすい価格となっている。テスラは過去10年に、株式の追加売却を通じ約140億ドルを調達。この資金により同社の財務は強化され、ニッチな電気自動車メーカーから自動車大手の一角へと脱皮を図ることができた。

専属医が太鼓判

トランプ大統領の専属医、ショーン・コンリー氏は大統領に公に発言するよう求められたとして、「大統領は引き続き健康」との声明を発表。「脳血管障害(脳卒中)や一過性脳虚血発作を含め、緊急措置を要する深刻な心血管の病は一切患っていないし、そう診断されてもいないと断言できる。メディアの報道は不正確だ」と言明した。

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