- ロシア野党指導者に神経剤、米景気対策合意をマコネル氏疑問視
- ベージュブック、ダリオ氏の戦略、米民間雇用は予想大きく下回る
ロシア語で「新しい男」を意味する「ノビチョク」が、ロシア野党勢力を率いるナワリヌイ氏への攻撃に使用されたことが判明しました。米国に亡命した科学者が1991年に暴露したところによれば、冷戦後期にソ連で開発され、その製造方法はクレムリンにしか分からない神経剤です。原料は、97年に発効した化学兵器禁止条約で違法物質に未指定。解毒剤はありません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
「疑う余地なし」
ロシアの野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏への攻撃に神経剤「ノビチョク」が使われたことが判明したと、ドイツ政府が発表した。ドイツはロシアへの協調した対応を模索する方針で、ロシア政府には至急説明するよう求めると表明した。ロシアへの制裁が追加される可能性が懸念され、ルーブルはドルに対して一時1.8%下落した。
悲観
マコネル米共和党上院院内総務は、新型コロナウイルス危機を乗り切るための追加景気対策を巡り、休み明けの議会で合意がまとまるかどうか疑問に思っていることを明らかにした。一方でトランプ政権は、的を絞った内容でのとりまとめを急いでいる。マコネル氏はトランプ政権高官とペロシ下院議長との協議が難航しているほか、11月の選挙が近づく中で議員らの間では超党派的な姿勢が「後退している」と述べた。
根強い不透明感
米地区連銀経済報告(ベージュブック)は「経済活動はほとんどの地区で拡大したが、伸びは全般的に緩慢で、活動は引き続き新型コロナがパンデミックとなる前の水準を大きく下回った」と指摘。労働市場の回復はまだら模様で、保育施設の確保を巡る問題も浮上した。財政政策による追加支援が適切となるケースが多数報告され、融資の焦げ付きが増加する可能性への警告もあった。
黄金戦略に変調
レイ・ダリオ氏率いる1380億ドル規模のブリッジウォーター・アソシエーツは、従来のリスクパリティー戦略を調整し、オルタナティブ投資や普通債券に軸足を移したと、事情に詳しい関係者が確認した。歴史的な低利回りが背景にあるという。体系的な投資アプローチが長らく批判されていた問題点に直接対応したもので、ブリッジウォーターとリスクパリティー原理主義者との間に新たな溝を作った。
予想の半分に満たず
8月の米民間雇用者数は伸びが市場予想を下回り、労働市場の回復ペースが緩やかなものにとどまっていることが示唆された。雇用者数は、新型コロナウイルス感染がパンデミックとなる前の水準を大きく下回っている。ADPリサーチ・インスティテュートによると、8月の米民間雇用者数は前月比42万8000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値100万人増を大きく下回った。
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