[チューリヒ 3日 ロイター] – 米製薬大手ファイザー(PFE.N)は、開発中の新型コロナウイルス感染症ワクチンの有効性について10月末までに判明する見込みとし、有効性が確認されれば、直ちに承認申請を行うと発表した。 

ブーラ最高経営責任者(CEO)はオンラインイベントで、ワクチンの臨床試験(治験)への参加登録者は2日時点で2万3000人に上ると指摘。すでにベルギー工場などで数十万回分のワクチン候補を製造したと述べた。 

競合メルク(MRK.N)のフレイザーCEOも、1種類目のコロナワクチン候補の臨床試験を「かなり早期に」開始し、2種類目のワクチン候補の試験も年内に始める公算が大きいと確認した。 

米政権は10月下旬にもワクチンを配布する用意を整えており、11月3日に大統領選を控える中、配布のタイミングが政治的な重要性を帯びているとの懸念が台頭している。 

しかし、ブーラ、フレイザー両CEOは、安全性と効果が確認されない限りワクチンの承認申請は行わないとして、懸念払拭に努めた。