[7日 ロイター] – ベラルーシの現地メディアや野党勢力によると、先の大統領選挙に不正があったとしてルカシェンコ大統領の退陣を訴えるデモのリーダー、マリア・コレスニコワ氏が7日、首都ミンスクの中心部で正体不明の集団に身柄を拘束された。
現地メディアは目撃者の話として、コレスニコワ氏が覆面の男らにミニバンに押し込まれ、連れ去られたと報道。また野党協議会は、その後他の活動家2人も失踪したと明らかにした。
野党協議会は声明で「こうした動きが違法行為であることは明確であり、事態の緊迫化や危機の深刻化、抗議活動の拡大を招くだけだ」とした上で、「当局はここ数日でおおっぴらにテロ戦術を使い始めたようだ」と批判した。
ベラルーシでは政府抗議活動が続いており、当局はデモ取り締まりを強化。6日のデモでは633人を拘束したとしている。
ロシアのインタファクス通信によると、ミンスクの警察は、同氏の身柄を拘束していないと説明した。
8月の大統領選挙前にコレスニコワ氏は、選挙に出馬したスベトラーナ・チハノフスカヤ氏やベロニカ・ツィプカロ氏と野党勢力として結束。しかし、選挙後にチハノフスカヤ氏は身の危険から国を離れ、リトアニアに滞在している。同じく反体制派のオルガ・コヴァルコワ氏も5日、ポーランド入りした。ベラルーシにとどまれば逮捕されると通告されたという。
ドイツのマース外相はツイッターで「コレスニコワ氏の安否を大変心配している。(ルカシェンコ大統領は)同氏の所在を明確にし、全ての政治犯を釈放するよう要求する」と述べた。