著名投資家のスタン・ドラッケンミラー氏は9日、市場は「猛烈な高揚感」に包まれており、インフレ高進が大きな脅威になっていると語った。
同氏はCNBCとのインタビューで、インフレ率は向こう4、5年の間に5-10%に達する可能性があるとの見方を示し、米金融政策がバリュエーションを急上昇させる環境を作ったと付け加えた。一方でデフレのリスクもあるとも指摘した。
「誰でもパーティーは好きだが、盛大な宴の後には必ず二日酔いになるものだ。われわれは今、猛烈な高揚感に浸っている」と語った。
米国株式相場は5カ月にわたり記録的上昇を見せてきたが、ここ3営業日はテクノロジー株を中心に売られ、ナスダック100指数は9日の取引を控えて、先週更新した過去最高値から11%下げている。
ドラッケンミラー氏は6月に、今年の株価上昇局面で「あまりにも慎重すぎた」と述べ、政府の景気刺激プログラムは新型コロナウイルス不況を乗り越えるのに十分ではないと思ったと語っていた。
ドラッケンミラー氏、「あまりに慎重過ぎた」-株式相場の上昇局面で
かつて資産家ジョージ・ソロス氏の投資戦略を率いたドラッケンミラー氏(67)は、2010年に自身のヘッジファンドをデュケーヌ・ファミリー・オフィスに転換した。ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、同氏の資産は概算で58億ドル(約6200億円)。
原題:Druckenmiller Says Inflation Could Reach as High as 10% (1)(抜粋)