- FRB高官が財政による支援訴え、JPモルガンが資産を英から独に
- J&Jのワクチン候補、FRB支援策、みずほのNYオフィス縮小へ
新型コロナウイルス感染の落ち着いた状況が続いているニューヨーク市ですが、ブルックリン地区の一部などでクラスター(感染者集団)が発生しており、デブラシオ市長が危機感を強めています。特に正統派ユダヤ教徒が多く住むエリアで感染率が高く、市の保健当局は屋内での大規模な集会を避けるよう求めています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
リスクを警告
複数の米金融当局者が景気回復を巡るリスクや財政による追加策の必要性を訴えた。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は、財政によるさらなる支援が必要になる可能性が高いと指摘。クリーブランド連銀のメスター総裁は、米経済は「深い穴」の底から上っていかねばならないと述べた。
ドイツの銀行に
米銀JPモルガン・チェースは英国の欧州連合(EU)離脱に伴い約2000億ユーロ(約24兆6000億円)相当の資産を英国からフランクフルトに移す。ドイツの大手銀行の1行となる。事情に詳しい関係者によれば、JPモルガンはフランクフルトを拠点とする子会社への資産移転を年内に完了する予定。昨年のドイツの商業銀行資産データによれば、これによりJPモルガンは独6位の銀行となる。
1回で効果を期待
米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は最大6万人を対象する新型コロナワクチンの臨床試験を開始した。1回の接種で効く可能性があるコロナワクチンの米国での大規模治験は初めて。被験者登録が予定通りに進めば、年末にも結果が判明する可能性があり、効果が確認されれば来年の早い時期の緊急使用許可(EUA)申請に道が開かれ得ると、ポール・ストッフルズ最高科学責任者は述べた。
ウォール街支援にあらず
パウエルFRB議長は、金融当局が実施した支援策は国民ではなく金融市場を助けたのではないのかと議員に問い詰められ、説明を求められた。議長は新型コロナ危機に関する下院特別小委員会の公聴会で証言。「われわれの行動は断じて、ウォール街の痛みを和らげることが狙いではない」と言明。金融当局による「メインストリート貸し付けプログラム(MSLP)」については、「基本的に、われわれが考え得る措置は全て行った」と述べた。
オフィス縮小へ
みずほフィナンシャルグループは、NYとロンドンのオフィススペースを縮小する計画だ。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が収束した後も一部従業員は在宅勤務を継続すると、同行は想定している。グローバルコーポレートカンパニー長を務める永峰宏司氏はブルームバーグとのインタビューで、NYとロンドンの従業員について、将来的には全員が毎日出社する必要はないだろうとの見解を示した。リモート勤務でも生産性に影響は出ていないとしている。
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