- バレット氏は21日にホワイトハウスでトランプ氏と面会
- バレット氏指名なら中西部カトリック票の獲得に役立つとの指摘
トランプ米大統領は連邦最高裁判所の判事に、シカゴの連邦高等裁判所で判事を務めるエイミー・コニー・バレット氏を指名する方向に傾いていると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。指名すれば、18日に死去したギンズバーグ最高裁判事の後任候補となる。トランプ氏は一方で、最大5人の候補者を検討していると21日に述べている。
協議に詳しい複数の関係者によれば、バレット氏は21日にトランプ氏と面会し、ホワイトハウスのシポローネ法律顧問にも会った。バレット氏は人工中絶反対派からの支持が厚い。中絶反対の活動家らは、バレット氏を指名するようホワイトハウスやトランプ氏に積極的に働き掛けている。共和党のマコネル上院院内総務に近い複数の関係者によれば、マコネル氏もバレット氏を推している。
バレット氏を推す人々はホワイトハウスに対し、カトリック教徒である同氏を指名すれば、トランプ氏は中西部のカトリック票を確保でき、民主党候補のバイデン前副大統領にリードされている「ラストベルト(中西部地域と大西洋岸中部地域の一部にわたる脱工業化が進んでいる地帯)」や五大湖周辺州での巻き返しに役立つと指摘している。
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トランプ氏は21日、オハイオ州デイトンでの演説でギンズバーグ氏の後任に女性を指名する考えを示した。これに先立ち、「5人の女性」を検討しているが最終候補として念頭にあるのは「1人か2人」だとホワイトハウスで記者団に語った。バレット氏は検討されている候補者の1人だとした。
5人全員と会うのかとの質問に対し、大統領は「分からない。そうしないと思う。恐らく何人かとは会うだろう」と答えた。ホワイトハウスの報道官は最高裁判事候補と大統領の面会についてコメントを控えた。
大統領はホワイトハウスで記者団に対し、「われわれは決定を下す。恐らく26日になるだろうが、25日か26日だ」と語った。
原題:Trump Zeroes In on Judge Barrett as Likely Supreme Court Pick(抜粋)