米銀JPモルガン・チェースは航空会社やホテルが提供するロイヤルティープログラムでのポイントを、株式やトウモロコシ先物と同じような資産に変える仕組みを作ろうと取り組んでいる。
JPモルガンの1日発表によると、同行はアフィニティ・キャピタル・エクスチェンジと提携し、企業のポイントを共通規格に基づき交換が可能な単位に転換し、機関投資家はこれを売買でき、企業は資本調達の際の担保に利用できるよう取り組んでいる。大量のロイヤルティープログラムがこうした単位に転換されてACEマーケットプレイス上でヘッジファンドや金融機関に売却され、同マーケットプレイス上で取引される仕組みだ。
JPモルガンのマネジングディレクター、アンドレアス・ピラウツァコス氏はインタビューで、「実質的に新たな資産クラスを作り出している」と説明。従来の形では、企業はポイントを直接金融機関に売却している。「だが、アクセスを望む投資家が他にも数多く存在する」とし、「そうした需要に道を開く動きだ」と述べた。
大手航空会社はマイレージプログラムのポイントを金融機関に販売する契約を通じ、巨額の収入を得ている。ポイントを購入した金融機関がクレジットカード利用者に特典として付与する仕組みだ。マイレージプログラムを担保に借り入れる手法は、新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的大流行)を乗り切るための資金調達方法として航空会社に広く活用されている。ACEのプラットフォームを利用することで、企業はロイヤルティープログラム全体ではなく、一部のみを担保にすることができるようになる。
原題:JPMorgan Sees Frequent-Flyer Points as Alternative for Investors(抜粋)