「日本学術会議」の新たな会員候補の一部の任命を菅総理大臣が見送ったことについて、野党側は、学問の自由への介入だとして追及姿勢を強めており、来週開かれる衆参両院の内閣委員会の閉会中審査などで論点となることが予想されます。
「日本学術会議」が推薦した新たな会員候補の一部の任命を菅総理大臣が見送ったことを受けて、2日に野党側が開いた会合には、任命が見送られた3人の大学教授が参加し、政府の対応を批判する意見が相次ぎました。
また、立憲民主党の福山幹事長が「学問の自由に対する国家権力の介入で、到底看過できない」と指摘し、政府内の手続きを明らかにするよう求めるなど、野党4党は連携して、政府を追及する姿勢を強めています。
これに対し、菅総理大臣は2日夜、記者団に「法に基づいて適切に対応した結果だ」と述べたほか、加藤官房長官は「政府として判断させていただいており、判断を変えるということはない」と述べました。
一方、公明党の山口代表が「国民に分かりやすい対応をとることが大切だ」と述べるなど、与党内にも政府に対して丁寧な説明を求める意見があり、来週開かれる衆参両院の内閣委員会の閉会中審査などで論点となることが予想されます。