- EU、通商交渉を11月以降まで継続する可能性を排除せず-関係者
- ジョンソン英首相は期限に真剣、進展なければ合意不可能と発表も
欧州連合(EU)は、英国との通商協定についてジョンソン英首相が設定した交渉期限である15日を前に譲歩案を示す計画はない。同首相が言葉通りに交渉を打ち切ることはしないと見込んでいる。
EUの外交当局者によると、EUは英国との交渉を11、12月まで続ける用意がある。重要な一線を超える妥協をするくらいなら、ジョンソン首相が本当に交渉を打ち切るリスクをとる考えだという。もう1人のEU当局者もこの戦略を確認した。
ポンドは一時ドルに対して0.5%、対ユーロで0.4%下げた。
ジョンソン首相は既に、要求を幾分和らげている。EU首脳会議の初日である15日は合意締結の最終期限というよりは、合意が可能であることを確認する期限だと先週EU側に伝えた。ただ、英当局者らはかなりの進展が必要だと主張している。
しかしEUは譲歩するつもりはなく、ジョンソン首相が自ら介入しない限り15日までに大きな進展があるとも考えていないと、外交筋が明かした。また別の当局者は、EUは人為的な締め切りに従って交渉するつもりはないと述べた。
一方、英政府の姿勢について知る当局者によれば、ジョンソン氏は自身の最後通牒(つうちょう)について真剣で、今後2週間に進展がなければ合意は不可能だと国民に伝える意向だという。
英政府報道官は、政府は15日までに合意に達することに引き続き全力を尽くしていると述べた。
原題:EU Ready to Call Johnson Bluff, Betting He Won’t Quit Talks (1)(抜粋)