【ワシントン=黒瀬悦成】新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領の主治医を務めるコンリー医師は8日、「大統領の治療が完了した」と発表した。コンリー氏はトランプ氏が順調に回復しており、「(陽性判断から10日目の)10日に安全な形で復帰し、再び一般と接触できるようになるだろう」との見通しを明らかにした。
コンリー氏はトランプ氏が5日に退院する際、「(症状が出てから10日後の)12日まで容体が同じか、改善しているのでなければ安心できない」と述べ、それまでは治療と経過観察が続くとの見方を示していた。
コンリー氏は、復帰が想定より早まった理由については明らかにしていないが、トランプ氏の状態に関し「治療薬が効果を上げており、副作用も確認されない」と指摘しており、経過が良好であることを根拠に復帰を早めたもようだ。
トランプ氏は、15日に予定されていた大統領選の第2回候補者討論会が「新型コロナ感染予防」を理由にバーチャル形式となったことに反発を強め、参加拒否を表明した。同氏は来週以降、選挙集会を各地で積極的に開くなどして有権者に回復ぶりをアピールしたい考えとみられる。