[ニューヨーク 14日 ロイター] – ニューヨーク外為市場でドル指数が下落。ユーロも一時1週間ぶり安値に沈んだ。新型コロナウイルスワクチンや追加コロナ経済対策を巡り不透明感が漂う中、世界株式市場も神経質な取引となった。
朝方発表された9月の米卸売物価指数(PPI)が前月比0.4%上昇と、市場予想の0.2%上昇を上回ったことを受け、ドルは序盤に下げ幅を拡大した。
しかし、ムニューシン米財務長官が追加コロナ経済対策案について、来月3日の米大統領選までの合意に懐疑的な見方を示したこと受け、ドルは下げ渋った。
FXストリート・ドット・コムのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサニ氏は「ドルはコロナ経済対策のニュースに揺れる展開となっている」と述べた。
終盤の取引で、ドル指数=USDは0.197%安。前日はコロナ経済対策への期待がしぼむ中、安全資産としてのドル買いが優勢となっていた。
ポンド/ドルGBP=は0.76%高の1.303ドル。英国の欧州連合(EU)離脱に伴う通商交渉が合意に至るとの期待が後退する中、一時7日以来の安値となる1.2865ドルを付ける場面もあったものの、交渉で一定の進展があったというジョンソン英首相報道官のコメントを好感し、ポンドは切り返した。
ユーロ/ドルEUR=EBSは0.06%高の1.17515ドル。一時1週間ぶり安値に沈んでいた。
8月のユーロ圏鉱工業生産指数は前月比0.7%上昇、前年比では7.2%低下となり、市場予想通り前月比伸び率は急速に鈍化した。
また、欧州にコロナ感染第2波が広がる中、フランスをはじめとする欧州各国ではコロナ制限の強化が相次いでいる。
ドル/円
NY終値 105.15/105.18
始値 105.42
高値 105.42
安値 105.05
ユーロ/ドル
NY終値 1.1746/1.1748
始値 1.1732
高値 1.1770
安値 1.1735