[チューリヒ/ジュネーブ 14日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)の主任科学者、ソミヤ・スワミナサン氏は14日、新型コロナウイルス新規感染者がこのところ世界で急増しているのに伴い、死者が増加する恐れがあると警鐘を鳴らした。

現時点で、世界のコロナ感染症による死者は1日当たり約5000人に達している。

感染は英国やイタリア、スイス、ロシアなどを中心に急拡大しており、ロイターの集計によると、世界のコロナ感染者は累計3800万人超、死者は110万人に迫っている。

スワミナサン氏は「死亡率の上昇は感染者数の増加よりも常に数週間遅れている」と指摘。「死亡率が低下しているからといって油断すべきではない」と述べた。

また、ワクチン接種は医療従事者などから開始されるだろうが、そこでも誰が最もリスクが高いのかを定義する必要があると言及。次の接種対象者は高齢者で、「健康な若者は2022年まで待たなければならないかもしれない」とした。

その上で、「完全に感染を断ち切るには少なくとも70%の人々がワクチンを接種する必要がある」と語った。