[ワシントン 15日 ロイター] – トランプ米大統領は15日、新型コロナウイルスを巡る追加経済対策の規模について、民主党側に示している1兆8000億ドルの提案を引き上げる意向を示した。一方、与党共和党上院トップのマコネル院内総務は大統領の提案を一蹴した。

ホワイトハウスは先週、民主党のペロシ下院議長との交渉で1兆8000億ドル規模の対策案を提示。ペロシ議長はすでに示した2兆2000億ドル規模の案を譲らない姿勢を示しており、11月3日の大統領選までに合意が得られる見込みは低い。

トランプ大統領はFOXビジネス・ネットワークのインタビューに対し、ムニューシン財務長官により大規模な景気刺激策を示すよう指示したと表明。ペロシ議長とムニューシン長官は15日も協議する予定。

またトランプ氏は、ペロシ議長があらゆるものを求めており、全ての提案を受け入れるつもりはないと指摘。大統領選前に追加策が議会を通過する可能性はあるとしながらも、希望は薄れているとも述べた。

これに対し、マコネル上院院内総務は、経済対策の増額が議論されているとしたが、ほぼ全ての上院共和党議員ははるかに規模が小さい5000億ドルの支援法案を支持しており、議会に提案するつもりだと述べた。

法案が大統領選前に議会で承認できなくても、選挙後には実現するだろうと述べた。

共和党のマッカーシー下院院内総務はこの日、民主党のペロシ下院議長を合意に向けた「障害」と批判し、ペロシ氏が関与している限り、大統領選までに合意に達することは想定していないと述べた。