アメリカ政府高官は、停滞している北朝鮮との非核化交渉が来年の東京オリンピック・パラリンピックをきっかけに進展することに期待を示しました。
北朝鮮は、今月10日の軍事パレードで新型とみられるSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルのほか、ICBM=大陸間弾道ミサイル級とみられる新型のミサイルを公開しました。
トランプ政権で安全保障問題を担当するオブライエン大統領補佐官は16日、オンラインのイベントで、北朝鮮に対して今後も最大限の圧力をかけていくとしたうえで、「アメリカ大統領選挙のあと、北朝鮮がほかの選択肢がないことに気付き、交渉につながることを願っている」と述べました。
そのうえで、「北朝鮮は東京オリンピックへの参加に関心があると思う。オリンピックの期間中かその前後に何らかの交渉が行われるかもしれない」と述べ、来年の東京オリンピック・パラリンピックが停滞している米朝の非核化交渉が進展するきっかけになることに期待を示しました。
一方、オブライエン補佐官は、緊張が続くイランとの関係について、「経済制裁の影響は深刻で、イランが長く持ちこたえられるとは思わない。イランは、アメリカがわれわれとは別の政権のもとで核合意に復帰することを望んでいるだろうが、そうはならないだろう」と述べ、イランにも引き続き圧力をかけていく考えを示しました。