• ペロシ議長は楽観的、マコネル院内総務の見解、グーグル提訴
  • 米住宅着工件数、ロシュが過度なワクチン期待に警鐘

米株式相場は景気対策合意に向けたペロシ下院議長の楽観的な発言を受けて一段高となる場面もありましたが、結局は発言が伝わった時の水準を下回って終えました。ホワイトハウスと下院が合意しても、上院が法案を否決する可能性もあり、選挙前の法案通過については市場も判断しかねているようです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

射程内

ペロシ議長は妥結後の経済対策法案の起草に既に着手していると話した。州・自治体への支援や勤労者世帯への所得支援など、歩み寄りが必要な分野が残っているとする一方、新型コロナウイルスの「鎮圧」戦略についてトランプ政権の合意を取り付けたとし、検査・追跡にとどまらないヘルスケア関連条項を景気対策法案に盛り込むことで双方の合意は「射程内」にあると語った。

審議はするが

共和党のマコネル上院院内総務は景気対策法案が妥結され、下院を通過すれば上院で審議すると述べたが、自身が支持するか、もしくは支持を促すかには言及しなかった。また、マコネル氏が選挙前に大規模な経済対策で合意しないようトランプ政権に警告したと、ワシントン・ポストが報じた。来週の最高裁判事候補の指名に障害となる可能性が背景にあるという。

マイクロソフト以来

米司法省はアルファベット傘下のグーグルを反トラスト法違反でワシントンの連邦地裁に11州と共に提訴した。同社が独占的な支配力を乱用したと主張している。グーグルは提訴には「重大な欠陥がある」と反論している。1998年にマイクロソフトを反トラスト法違反で提訴して以来の大型訴訟となる。

郊外へ

9月の米住宅着工件数は前月比1.9%増の142万戸。住宅建設許可件数は2007年以来の高水準となり、住宅建設の勢いの強さが示唆された。一戸建て住宅の着工件数はこの13年余りでの最高水準。一方、集合住宅の着工件数は16.3%減。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の影響で、より広いスペースを求めて郊外での居住を求める流れを反映している。

非現実的

スイスの製薬会社ロシュ・ホールディングのセベリン・シュバン最高経営責任者(CEO)は、新型コロナワクチンが年末までに広く行き渡ると見込むのは「まったく非現実的」であり、大半の人は来年下期までワクチンは手に入らないだろうと述べた。

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