[ニューヨーク 27日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが下落。前日の上げや株安を背景に利食い売りが出た。新型コロナウイルスの感染第2波への懸念や米大統領選を巡る不安がくすぶる中、ドルは円や資源通貨などに対して値下がりした。
テンパス(ワシントン)の通貨トレーダー、フアン・ペレス氏は「選挙に関する市場全体の不安が根強く、今後6─7日間はドルの乱高下が予想される」と述べた。
各種世論調査によると、全国的には民主党のバイデン候補が再選を目指すトランプ大統領をリードしているものの、結果を左右する激戦州ではかなりの接戦になっている。
トランプ大統領は27日、追加のコロナ経済対策の実現は11月3日の大統領選後になる公算が大きいとの見方を示し、民主党のペロシ下院議長が合意を妨げていると改めて批判した。
OANDA(ニューヨーク)のシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「経済見通しを巡る不透明感が依然として払拭されていない」と述べた。
ユーロ/ドルEUR=は1.1810ドルとほぼ変わらず。ドルは通貨バスケット=USDに対し0.1%安の92.93。ドル/円JPY=は0.4%安の104.47円。豪ドルAUD=D3AUD=やカナダドルCAD=D3CAD=、ニュージーランドドルNZD=D3は対ドルで上昇した。
中国人民銀行(中央銀行)傘下の中国外貨取引センター(CFETS)は27日、日々公表する人民元の基準値(中間値)の設定に参加している銀行が、設定に組み込まれている調整措置の「逆周期因子(カウンターシクリカルファクター、CCF)」の利用を停止したと確認した。
Axiのチーフ市場ストラテジスト、スティーブン・イネス氏は、中国の対応について、通貨の柔軟性が高まり、通常はドル高につながると指摘した。オフショア人民元CNH=CNH=D3は当初、対ドルで下落したものの、その後は6.701元と横ばいで推移した。
ドル/円
NY終値 104.40/104.45
始値 104.67
高値 104.68
安値 104.40
ユーロ/ドル
NY終値 1.1795/1.1797
始値 1.1813
高値 1.1838
安値 1.1794