Rush hour morning commuters wear protective face masks while waiting to board a train at Gare du Nord railway station in Paris, France, on Wednesday, Oct. 21, 2020. Photographer: Benjamin Girette/Bloomberg

いつも熱狂的なトランプ米大統領の選挙集会が、27日夜は寒いイベントとなりました。ネブラスカ州オマハ郊外での集会終了後、一部の参加者ははるか遠い駐車場に向かうバスを氷雨降る中3時間半も待たされ、少なくとも7人が病院に搬送されました。トランプ氏は28日はフロリダ州タンパで集会を予定。地元では深刻な渋滞による期日前投票への影響が心配されています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

偶然か必然か

トランプ大統領にとって最悪のタイミングで、新型コロナウイルスの感染が記録的なペースで広がっている。勝敗を決める激戦州で感染と入院が急増し、投票所に行けない共和党支持者が出てくる可能性がある。S&P500種株価指数は一時、3%超下げた。共和党ストラテジストのエド・ロリンズ氏は「ある程度、票数を失うことになるだろう」と述べ、感染急増による影響を認めた。

忍耐の1カ月に

フランスは全国規模のロックダウン(都市封鎖)を30日に再開する。マクロン大統領はテレビ演説で、「最も悲観的な予測でも追いつかないペースで、感染が広がっている」と述べ国民に理解を求めた。これより先、ドイツのメルケル首相は、11月2日から1カ月にわたり一部経済活動の停止措置を講じると表明。バーやレストランの閉鎖に踏み切る。

サプライズ

欧州中央銀行(ECB)が29日の政策委員会会合で、予防的に金融緩和策を講じるとの見方が急速に強まりつつある。大半のエコノミストや投資家は依然、ECBが債券購入プログラムの拡充に動くのは12月とみているが、リスクが劇的に上昇する中、29日の会合で予想外の行動が取られることへの警戒感が高まっている。ラガルド総裁が記者会見で追加緩和のシグナルを送ることに期待が集まる。

波乗りシフト

ヘッジファンド運用会社は米大統領・議会選挙に絡む混沌(こんとん)に備える戦略から、民主党が圧勝する「ブルーウエーブ」に乗る戦略へとシフトしつつある。UBSオコナーとハーベスト・ボラティリティー・マネジメント、MKPキャピタル・マネジメントは、トランプ大統領が敗れる公算が大きいとみて、その場合に利益が出そうなバリュー株買いやコモディティー投資など一連の戦略を取っている。

11月初め

欧州連合(EU)と英国の通商交渉は今週、意見が大きく対立していた幾つかの問題で解決に向けて進展したと、複数の関係者が明らかにした。11月初めまでの合意成立も可能との期待が高まった。双方は公正な競争環境について合意文書の作成に着手し始め、国家補助の問題をカバーする共同文書は近くまとまる見通しだという。

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