• 米経済の回復に伴うデジタル広告収入の増加が追い風に
  • ユーチューブは32%増収、クラウド部門は45%増収

米グーグルの親会社であるアルファベットが29日発表した7-9月(第3四半期)決算は、初の減収となっていた前四半期から増収に転じた。米経済の回復に伴うデジタル広告収入の増加が背景。

  これを受け、株価は米株市場の通常取引終了後の時間外取引で一時約6%上昇した。

  検索エンジンの配信取引のコストを除いたベースの売上高は前年同期比15%増の380億ドル(約3兆9800億円)。前年同期に比べると緩やかな伸びにとどまったものの、前四半期の落ち込みからは回復した。アナリストの予想は354億ドルだった。グーグルの広告事業で最も急成長しているユーチューブの売上高は前年同期比32%増の50億ドルだった。

  アルファベットの業績は回復を遂げたが、同社はこれまでで最も厳しい規制面での逆風に備えている。米司法省は20日、グーグルを反トラスト法(独占禁止法に相当)違反で訴えた。

米グーグル、司法省が反トラスト法違反で提訴-11州と共同で (2)

  クラウド部門の売上高は前年同期比45%増の34億ドル。アナリストは、在宅勤務の増加で協業支援ソフトの需要が高まっていることから、同部門の伸びを見込んでいた。

  設備投資の減少もグーグルの利益押し上げに寄与。グーグルの1株利益は16.40ドルと、アナリスト予想の11.42ドルを上回った。

原題:Google Beats Sales Estimates With Rebound in Ad Spending(抜粋)