- セール期間数日増やしたため取扱額は昨年の380億ドルを優に上回る
- 中国当局の規制の動き懸念し株価は11日の香港市場で一時9.8%急落
中国最大のネット通販セール、「独身の日」が開催された11日終了時点で、電子商取引のアリババ・グループ・ホールディングのセール取扱額は、4982億元(約7兆9200億円=約750億ドル)に上った。世界最大のオンラインショッピングのイベントは今年、中国の規制・監督当局による監視強化の動きが影を落とした。
アリババは昨年の独身の日に過去最高となる約380億ドル(約4兆円)の取扱額を記録。今年は前倒しの形で11月に入りセール期間を数日増やして開催し、サービスも拡充したため、取扱額は昨年を優に上回った。昨年までとは異なり、売れた商品の詳細な内訳は公表していない。
アリババのプラットフォーム、天猫(Tモール)にはピーク時に一瞬58万3000件の注文があったという。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後の中国経済の回復に消費が火を付ける兆しがあるか探るため、投資家は独身の日の動向を注視していた。
しかし、中国当局が新たな指針を通じて、電子商取引プラットフォームなどを運営するアリババや他の巨大ネット企業の影響力抑制を目指しているとの懸念が広がり、独身の日の取扱額への関心は二の次となった。
アリババの株価は11日の香港市場で一時9.8%急落。国家市場監督管理総局が10日に指針案を公表して以降、時価総額は1150億ドル余り減少した。
出典:ブルームバーグ)
Sources: Alibaba, Adobe Analytics
U.S. data covers period from Thanksgiving through Cyber Monday
原題:Alibaba Singles’ Day Ends Strong While Beijing Storm Approaches(抜粋)