国土交通省は11日、ホンダの高級セダン「レジェンド」に対し世界で初めて自動運転車レベル3の型式指定を行ったと発表した。

  発表資料によると、3月に世界に先駆けて自動運転車の保安基準を策定するなど自動運転の早期導入に向けて制度づくりを進めてきたところ、ホンダから申請があったレジェンドの保安基準適合審査を踏まえて型式指定を行った。

+++EMBARGO UNTILL 11:30 JPT ON AUG. 31+++ The Honda Motor Co. logo is displayed outside the venue for a media preview of the N-Box minicar in Tokyo, Japan, on Tuesday, July 4, 2017. Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  同省自動車局の野崎雄太氏によれば、ホンダのシステムが搭載されたレジェンドは周辺の交通状況を監視しながら運転者に代わって操作を行い、高速道路の渋滞時にハンドルやアクセル、ブレーキの操作なしに前の車を追従走行できる。通常の運転姿勢から外れた姿勢が一定時間続くと警報が鳴る仕組み。ホンダ以外の国内メーカーから同様の型式指定の申請は現時点ではないという。

  米自動車技術者協会(SAE)基準での自動運転レベル3では、高速道路などで一定条件の下でシステムが全ての運転作業を担い、緊急時などシステムが介入を要求した際にのみドライバーが対応を求められる。欧州では、日本と同様の制度が来年1月1日に始動。米国はまだ法整備が整っておらず、レベル3の自動運転車は公道を走れない。

  ホンダは同日、トラフィック・ジャム・パイロットを搭載したレジェンドについて今年度(2020年度)内の発売を予定していると発表した。