トランプ米政権は追加景気対策に関する交渉から距離を置きつつあると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。停滞が続いているペロシ下院議長(民主)側との協議の再開を、マコネル共和党上院院内総務に委ねているという。
これら関係者によると、ホワイトハウスは対策案の詳細について共和党議員に意見を求めることはあるだろうが、協議で主導権を握る公算は小さい。関係者らは内部の討議であることを理由に匿名を条件に語った。交渉を完全にやり直す必要がある場合のみ、駆け引きを主導するという。
ホワイトハウスからのコメントは得られていない。
トランプ政権が交渉から距離を置くことで、来年1月より前に規模1兆ドル(約105兆円))以上の追加刺激策が打ち出される可能性は著しく低下する。トランプ大統領は11月3日の選挙後に大規模な経済対策の実現を目指すと表明し、約2兆ドル規模の案を承認する可能性にも言及していた。現在は大統領選激戦州でのバイデン前副大統領の勝利を覆すことに力を注いでいる。
原題:White House Leaves Stimulus to Congress After Failed Talks (1)(抜粋)