欧州連合(EU)は洋上風力を急拡大させ、クリーンエネルギーを進める電力業界を支援し、新型コロナウイルス危機からの回復を支える考えを明らかにした。
2050年までの温暖化ガスの実質排出ゼロを達成するために、EUは現行12ギガワットの洋上風力発電能力を同年までに300ギガワットへ引き上げなくてはならない。EUは19日、「グリーンディール」に基づく洋上風力ロードマップを発表した。
ロードマップによると、これを実現するためには最大7890億ユーロ(約97兆780億円)の投資が必要になる。資金の出し手は大手公益事業会社やエネルギー企業が中心だ。
欧州委員会のティメルマンス執行副委員長(欧州グリーンディール政策統括・気候変動対策)は、「EUには広大な海盆と業界のリーダーシップがあり、この課題に立ち向かうために必要な全てがそろっている」と述べ、「すでに洋上の再生可能エネルギーは真の欧州サクセスストーリーだ。これをクリーンエネルギーや質の高い雇用、持続可能な成長、そして国際競争力をもたらすもっと大きな機会にしたい」と表明した。
原題:EU Starts $940 Billion Offshore Wind Push to Meet Green Goal(抜粋)