[ニューヨーク 24日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが下落した。トランプ米大統領がバイデン次期政権への移行プロセス開始を承認したことを受け、リスク選好度が改善したことが背景。
トランプ氏は23日、バイデン次期政権への移行プロセス開始を一般調達局(GSA)のマーフィー長官に許可。ただ、大統領選の結果を覆すために法廷闘争を続ける姿勢も改めて示した。
OANDA(ニューヨーク)のシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「トランプ政権が秩序立った政権移行を阻むというリスク要因が一つ解消した」と指摘。「新型コロナウイルスワクチンの開発を巡るこのところのニュースが最も楽観的な観測でさえも大きく上回ったことで、2つ目のリスク要因も後退した」と述べた。
主要6通貨に対するドル指数は0.31%安の92.214。前日は 一時3カ月ぶり低水準となる92.013を付けたが、92近辺にあるとみられている下値支持線は堅持している。アナリストはこの支持線を下回れば、一段と下落するとの見方を示している。
ユーロは対ドルで0.35%高の1.1884ドル。ドルは対円で0.08%高の104.56円。
豪ドルやニュージーランドドルなどの高リスク通貨は対ドルで上昇。ニュージーランドドルは金融緩和観測が後退したことで、0.7005米ドルと、約2年ぶりの高値を付けた。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは約4%高の1万9139ドル。2017年12月に付けた過去最高値(1万9666ドル)に迫った。
OANDAのモヤ氏は「各国政府と中央銀行が大幅な刺激策を実施するとの観測が、ビットコインの上昇につながっている」としている。
この日発表の米経済指標では、コンファレンス・ボード(CB)の11月の米消費者信頼感指数が96.1と、前月の101.4から低下。エコノミスト予想の98を下回った。
ドル/円
NY終値 104.43/104.45
始値 104.41
高値 104.75
安値 104.40
ユーロ/ドル
NY終値 1.1888/1.1892
始値 1.1866
高値 1.1895
安値 1.1843