慶應義塾大学と東京歯科大学は、2023年4月をめどに学校法人を合併するための協議を始めることを明らかにしました。実現すれば、慶應義塾大学に新たに歯学部が設置されることになります。
これは、学校法人の慶應義塾と東京歯科大学が26日、明らかにしたものです。
それによりますと、東京歯科大学側が今月6日に慶應義塾大学への歯学部の統合と法人の合併の申し入れを行い、慶應義塾側が26日の評議員会で、合併について協議を始めることを決定したということです。
慶應義塾は、14の研究科からなる大学院や10の学部がある大学などを運営し、大学院と大学を合わせた学生数は3万3000人余りで、東京歯科大学は、大学院や大学、短大の学生数は合わせて1100人余りとなっています。
慶應義塾大学は、2008年に共立薬科大学と合併して薬学部を設置していて、今回の合併が実現すれば、新たに歯学部が設置されることになります。
これにより、医学部と看護医療学部と合わせて医療系4学部が設けられることになり、医学と歯学の連携や総合大学としての研究力や教育力の向上を目指すとしています。
少子化の影響で進学する18歳人口が減少
少子化の影響で大学などに進学する18歳人口が減少する中、全国におよそ600ある私立大学の3割が定員割れをするなど、私立大学の経営は厳しい状況に置かれています。
今回は経営難が理由ではない積極的な合併と見られていますが、文部科学省の関係者は、「学生の獲得競争など大学の経営環境が厳しさを増す中で、財政的にも健全な大学が合併を通して教育基盤を拡充したり、特色を強めたりするケースは今後も出てくるのではないか」と話しています。