[ロンドン 30日 ロイター] – スコットランド自治政府のスタージョン首相は30日、独立を巡る新たな住民投票について、来年にも実施する可能性を排除しない構えを示した。また、英政府が住民投票の実施を阻止する場合は法的措置も辞さない姿勢を示唆した。
2014年の住民投票では賛成45%、反対55%で独立は否決された。だが英政府による欧州連合(EU)離脱や新型コロナウイルス感染症対策への不満を背景に独立支持が増えている。
スタージョン氏が率いるスコットランド民族党(SNP)は来年5月のスコットランド議会選で勝利するとみられている。SNPは住民投票の再実施を委任されたと訴える見込み。
スタージョン氏はスカイニュースに対し、再度の住民投票を「次の議会会期の前半に」実施する考えを示し、2021年秋にも行う可能性を排除しなかった。
住民投票の実施には英政府の許可が必要となる。
これについてスタージョン氏は、英政府の意向に関わらずスコットランド議会が住民投票の実施を決める権限を有するかについて、法廷で争われたことがない点を指摘。「決定するのがスコットランド住民ではなくジョンソン首相だという点は、不当であり容認しがたい」とした上で、スコットランドのための政策をスコットランド自らが決定する手段と権限を有することが重要だ、と指摘した。