• フォンデアライエン欧州委員長、公正な競争環境の重要性を強調
  • 今後数日間の展開を注視、両方のシナリオに十分な用意と欧州委員長

英国と欧州連合(EU)の通商交渉は「極めて厄介で難しい」が、今後数日間で前向きな結果を得る可能性はあると、欧州委員会のフォンデアライエン委員長が語った。

  フォンデアライエン氏は1日、公正な競争環境の確保を巡り、解決すべき重要な問題が残っていると指摘した。英国とEUはロンドンで対面交渉を続けている。

フォンデアライエン欧州委員長

  「公正な競争環境を監督する方法、例えば、環境や労働などの諸基準や国家補助などをどのように統制していくかについて、現在議論している」と同氏はオンライン会見で発言。「これまでに達成した合意から後退せずに長期に及ぶ公正さが明確になるよう、双方の監督をどうするかということだ」と述べた。

  英国は公正な競争環境の条件を認めず、独自基準の開発や変更に完全な権利を持つことを主張。それが損なわれる形でEU基準を受け入れると約束することは断固拒んでいる。双方が満足する解決策を探して交渉が続いている。

  デービース英首相報道官は1日、同国政府はEUとの溝を埋めようと懸命に作業していると、記者団に述べた。

  一方、フォンデアライエン氏は「今後数日の展開を注視する」とし、「合意はしたいが、いかなる犠牲を払ってでもというわけではないと、いま一度はっきりさせておく。両方のシナリオに対して十分な用意はできている」と続けた。

原題:Brexit Talks Are Tricky But Should End Soon, Von Der Leyen Says(抜粋)